国際アマチュア無線連盟第一地域委員会 ユース・ワーキンググループ(Youngsters on the Air)は,ハンガリーアマチュア無線連盟 MRASZ の協力の下,全世界の全アマチュア局,特に若手局を対象にした新しいコンテスト,「YOTA コンテスト」を2021年度から開催します.


YOTA コンテスト 2021 規約(日本語版)

注:この翻訳は参考用です.2021年4月21日時点の規約を元にしています.翻訳版同士の齟齬があった場合は,コンテスト開始時点において公開されている英語版(https://ham-yota.com/contest)が優先されます.

1. 主催

国際アマチュア無線連盟 第一地域委員会(IARU R1)ユース・ワーキンググループ 

協力:MRASZ (ハンガリーアマチュア無線連盟)

2. 目的

  • 若者のオンエアを活発にすること.
  • IARU R1 による若者ハム育成プログラム「YOTA」を広め、またより良いものにすること.
  • 国境を越えた若者支援の具体的な形を示すこと.

3. 開催日程,時間

  1. 第1ラウンド
    UTC 2021年5月22日 08:00 〜 同 19:59
    JST 2021年5月22日 17:00 〜 翌 04:59
  2. 第2ラウンド
    UTC 2021年7月18日 10:00 〜 同 21:59
    JST 2021年7月18日 19:00 〜 翌 06:59
    ※2021/06/16:開催日が変更になりました.
  3. 第3ラウンド
    UTC 2021年12月30日 12:00 〜 同 23:59
    JST 2021年12月30日 21:00 〜 翌 08:59

4. 参加対象

  1. ここに記載のルールを遵守する、世界すべてのアマチュア局
  2. YOTA局:25歳以下の若者(IARU の定義による)

5. 周波数

3.5,7,14,21 および 28MHz帯.

6. モード

CW および SSB.

7. 部門

  1. シングルオペ 電信電話 3バンド(オープン)【注1】
  2. シングルオペ 電信電話 3バンド(YOTA)【注1】
  3. シングルオペ 電信電話 オールバンド(オープン)
  4. シングルオペ 電信電話 オールバンド(YOTA)
  5. シングルオペ 電信電話 オールバンド 6時間(YOTA)【注2】
  6. マルチオペ 電信電話 オールバンド シングルTX(YOTA)【注3-5】
  7. SWL 電信電話 オールバンド【注6, 7】
  8. ステーション・スポンサー【注8, 9】

〈注意事項〉

  • 3バンド部門について
    • 注1: 3バンド部門においては,提出されたログから,スコアが最大になるように自動的に3バンドが選ばれる.したがって、ログ提出時にあらかじめ 3バンドを指定する必要はない。
  • 6時間部門について
    • 注2:最大運用時間を6時間とする.ただし1時間以上の運用休止時間を考慮する.すなわち,QSO同士の間が60分以上空いた場合,その時間は運用時間として計上されない.
  • マルチオペ シングルTXについて
    • 注3:若者オペレーター2名ごとに、26歳以上のオペレーター1名の参加を認める。
    • 注4:運用バンドの変更については、10分間ルールを適用する。同一バンド内でのモード変更は,制限なしに行うことが出来る.
    • 注5:同時送信は,RUN用の1波と、新規マルチプライヤー獲得のために運用する1波の,合計 2波までとする.
  • SWLについて
    • 注6:一受信ごとの得点は、当該交信の両オペレーターについてそれぞれ計算したものの和とする。同大陸/DX の別は、SWLの受信地点による。(例:日本のSWL局が、50歳のイギリスの局と23歳のドイツの局との交信を受信した場合、この受信の得点は13点になる(非YOTAの(日本から見た)DX局 3点 + 23歳のYOTA局 10点))
    • 注7:同一受信局は、バンドおよびモード毎に一回だけ有効。したがって、ある一局のみを聞き続けることはスコア減につながるため、推奨しない。
  • ステーション.スポンサーについて
    • 注8:自らのシャックに若者を招き、運用させたアマチュア無線家を、別途「ステーション・スポンサー」として表彰する。若者が運用する様子の写真が必要。
    • 注9:スポンサー局のもとで運用したYOTA局は、コンテストログ提出時オペレーターリストにスポンサー局のコールサインを明記すること.

8. 交信

  1. コンテスト参加局は,他のすべての参加局と交信することができる.
  2. 同一バンド内において,同一局とは,CWおよびSSBモードでそれぞれ一度ずつのみ交信することができる.

9. コンテストナンバー

  1. シングルオペ
    RS(T) + 年齢(2021年1月1日時点).
  2. マルチオペ
    RS(T) + オペレーターの平均年齢(2021年1月1日時点).ただし,オペレーターの平均年齢が25を超える場合,RS(T) + 25.

10. スコア

  1. 得点
    1. 自局と同じ大陸(北アメリカ,南アメリカ,ヨーロッパ,アフリカ,アジア,オセアニア)内の,26歳以上の局との交信:1点
    2. 自局と異なる大陸との26歳以上の局との交信:3点
    3. 若者との交信
      1. 11歳以下の局との交信:13点
      2. 12歳以上16歳以下の局との交信:12点
      3. 17歳以上21歳以下の局との交信:11点
      4. 22歳以上25歳以下の局との交信:10点
  2. マルチプライヤー
    バンドごとの,異なるコンテストナンバー(年齢)の数.
  3. 総得点(スコア)
    (各バンド・モードで得た得点の合計)× (各バンドで得たマルチの合計)

11. ログ提出

  1. 次のウェブサイトに,提出期間内にアップロードすること:
    https://contest.ham-yota.com
    ログ形式は,Cabrillo 形式(V 2.0 以降)に限る.
  2. ログ提出期間は,コンテスト終了から7日間とする.提出後,受理確認メールの受信を各自確認すること.ログ提出に関する質問は,提出期間内に,以下のメールアドレスへ問い合わせること(訳注:ログ提出先ではないので,注意せよ):
    contest@ham-yota.com
  3. 提出できるログは,各参加局ごとに一つまで.同じコールサインのログが複数提出された場合,最後に提出されたものを審査対象とする.

12. ログ審査

  1. 提出されたログは,専用のコンピュータ・ソフトウェアおよび審査担当者によって審査される.
  2. 重複交信による罰則減点は行わない.
  3. コールサイン,コンテストナンバー,日付,時刻の誤った交信は,0点とする.

13. 結果

  1. ログ審査,スコア算定および結果の公表は,MARSZ の責任のもと行う.
  2. 年間の3ラウンド通しての結果発表も,別途行う.
  3. すべての参加局は,アマチュア無線の運用ルール,運用マナーを遵守の上,参加すること.コンテストルールや,スポーツマンシップに反する行動を行った場合は,YOTA コンテスト委員会による措置を行う場合がある.

14. 表彰

  1. 各ラウンド,各部門で1位になった局には,記念盾を贈る.
  2. スコア確定後,すべての参加局に賞状を発行する(ダウンロードして受け取ることができる).

15. 諸規定

  1. 運用するすべての無線機及びアンテナは,500m以内の範囲に設置すること.また設備の場所は,コールサインごとに固定すること.すなわち,同一ラウンド内で異なる場所から運用して参加する場合は,運用場所ごとに異なるコールサインを用いること.
  2. 重複を含め,成立させた交信はすべてログに残すこと.3バンド部門参加時についても,コンテスト中に運用したすべてのバンドにおける交信記録をログに含めること.
  3. 交信した局同士のログについて,当該交信記録に記載された時刻が3分以上相違していた場合,その交信は無効となる.また,時計のずれによるコンテスト時間外の交信を防ぐため,コンテスト開始前にロギング用のコンピューターの時計を,GPSやインターネット時刻サーバーを用いて正確な時刻へ同期することを推奨する.
  4. クラスターの使用は,全部門において認める.ただし,セルフ・スポッティング(自局の運用情報を自らスポットすること)や,スポット・リクエスト(自局の運用情報のスポットを自ら他者に依頼すること)は禁止する.
  5. ロギングプログラムが誤動作したり、プログラムの誤動作によってコンテスト規約に違反した運用が意図せずとも行なわれた場合、 参加者はYOTA コンテスト委員会の裁定に従わなければならない。また、すべての参加者には、正しく読み込める Cabrillo 形式でログを提出する責任がある。Cabrillo 形式以外の形式でログを提出し、それが正しいCabrillo 形式に修正できない場合、提出したログはチェックログとして扱われる。
  6. 運用時の出力は、運用地における法令や規制に従い、いかなる時、バンドにおいてもそれを超えないこと。
  7. リモート運用については,実際の送信機,受信機,アンテナが一箇所に設置されている場合にのみ,認める.リモート運用局が用いるコールサインは,設備を設置している場所を管轄する監督官庁が発行,許可したものを用いること.
  8. COVID-19 パンデミックの現況を鑑み,IARU R1 委員会の公式見解としては,ソーシャル・ディスタンスを保つという観点から.コンテストのマルチオペ運用は推奨していない.しかしながらユース・ワーキンググループは,自分の設備を持たないことが多い若者達のオンエア機会確保を第一に考え,親や指導者の無線設備を使ってコンテストに参加できるよう,このコンテストでのマルチオペ運用を認めることとした.一方,ソーシャル・ディスタンス確保の観点から,YCP (Youth Contesting Program) のように大規模なコンテストステーションに若者グループを招いて運用する,というようなことは,現状においては行わないようにされたい.参加者ひとりひとりが,COVID-19 パンデミックに関して自らの住む国や地域に出されている,自らに関係する全ての法令,勧告に従うこと.
  9. YOTAコンテスト委員会が審査・スコア算定を行うことを約因として,コンテスト参加者はログ提出によって無条件かつ取消不能に以下を認めることとする:
    1. 参加者は,コンテスト規約を読み,理解し,また規約に従わなければならないことに同意したこと;
    2. 参加者は, 運用場所の地域におけるアマチュア無線に関係するすべての法令,規制に従って運用したこと;
    3. 参加者は,自身がログを提出したことが公開されることに同意したこと;
    4. 参加者は,YOTA コンテスト委員会が下す失格の宣告やその他の決定が,公式かつ最終的なものであることに同意したこと.
    参加者が上記すべてに同意しない,あるいは同意できない場合,参加者はログを提出しないか,あるいはチェックログとしてログを提出すること.
  10. 規約の翻訳による齟齬があった場合は,コンテスト開始時点において公開されている英語版(https://ham-yota.com/contest)が優先されるものとする.

YOTA コンテストの規約に関する質問は,contest@ham-yota.com まで.なお,問い合わせは英語に限ります.